内藤圭美

内藤圭美さんHP
 

 

震災の後、東北の様々な被害をニュースやネットで毎日のように目にしました。陶器で有名な町の被害を知ったのも、ニュースでした。


震災からそんなに経っていなかった頃、ツイッターで益子焼きの作家さんの「カケラ再利用計画」を知りました。カケラで何かが出来ないか意見を下さい、という投げかけでした。
私はすぐこの方のブログを見に行き、制作されている器を拝見。そこで、益子焼を知りました。

真摯にそして慎重に「破片の再利用は絶対イイ事に繋がる」とポジティブに動き投げかけている様子もツイッターで随時発信されていて、是非何か私でよければ協力させていただきたいと思い、アクセサリーとして再生できると思う、とツイートしました。

益子の再生プロジェクトは、有志の方たちで進められ、ツイッターでは #remashikoとしてツイートされていました。それを見守っていました。
そして約1ヶ月後。

これは、つぶやかれた中からの抜粋です。

~~~~
カケラが出現した原因は今回の震災。それに憑きまとうのが「強烈な負のイメージ」
そのイメージを個々がどういった形で受け取っても、全てがありのままの正解です。
願わずに積み上げられた不特定多数の作り手の品を、一定に扱う事。色々と実現に向けて奔走してまいりましたが、入り混じる多くの気持ちをまとめ上げることが出来ませんでした。 
今回の一連の中で再利用案は幾つか上がりました。圧倒的に数は少ないですが「賛同提供頂いた有志のカケラ」を用いて展開・活用し実現出来ればと思います。
ツイッター上で御協力頂いた皆様、本当にありがとうございました。 
~~~~

その後、すぐに段ボールでカケラが手元に届きました。
カケラは、それはそれは大切に1つ1つ新聞紙とエアパッキンで包まれ、作家さんのカケラへの思いが伝わってきました。 
箱を開けながら、思わず泣きました。

「あくまで素材提供です。提供者はポジティブにお渡ししますし、生まれ変わったらいいなと思います。」


ーイメージを個々がどういった形で受け取っても、全てがありのままの正解ー



私は、まず素材としての益子焼を触ってみたとき、その感触、あたたかなこの作家さんの作品の色合いに大変惹かれました。


頂いたカケラの中から、気になるカケラをグラインダーで形成。
まず1つ目は、ブローチを制作する事にしました。
陶器だから厚みもある。重さもある。
でも、この1つ目はあまりカケラ自体の形を変える事無く、断面を手などを切らない程度に整えただけで用いました。

タイトルは、ー再生ー希望ー。

なんだろ、このカケラを見た時に、なんだかアフリカっぽいなぁって。
そう思ったんです。
アフリカっぽい形。大好きで愛してやまないサハラ砂漠の砂の色…。

私が関わらせていただく、remashikoプロジェクト第1弾なので、『再生』という
タイトルにしました。再生して行けますように。
それから益子復興への「希望」を。
今回の震災で出てしまったカケラだけれど、アクセサリーとして再生することで、新たに益子を、私の制作するジュエリーを知っていただくきっかけになるかもしれない「希望」を。

素材はsilver925。葉っぱ型の石はジャスパー。
カケラを見た瞬間、ストックに確かあったはず!とこのジャスパーの葉を探して。

砂漠からふと植物が生えるみたいに。

どんな苦難な状態でも、そこからはじまる何かがあるはず。

カケラの表面は、まるでジャスパーの葉っぱを水面に浮かべているような。
サイド、裏も全て手彫りです。

 
カケラと水晶をあわせたもの。黒いメレーはブラックスピネルです。
ワイヤーでチョーカーのように使用していただくとバランスが良いようです。
こちらのワイヤーはお付けしています。(ドイツ製)
カケラもそうですが、石もとても変わった形をしています。
2つを並べた時に、似ているなって思ったんです。
色も、模様も。
片方は水晶。枝のような模様も天然の模様。
片方は、益子焼のカケラ。模様は作家さんがつけられたもの。
でも、その境目が無いようにくっつけると、まるで同じもののようにしっくりと。
陶器なので、後ろは濃いめのブラウン。
こちらの色合わせも素敵だなって、制作が終わってから気がつきました。

こちらはペンダント兼ブローチです。
ワイヤーでチョーカーのように使用していただけます。

震災で多くの方が家を失くされました。
家って、今までそんなに意識した事、無かったんです。
疲れたら「あぁ、早く家に帰ってお風呂に入りたい」とか、仕事がたまに早く終わると、「今日は家でご飯作ろう!」とか。
家は、そんな場所。

世の中が政治などの無駄なごちゃごちゃで復興もままならない今、少しでも早く、そんな休まる場所、住まいがみなさんに行き渡りますように。

ほっこりとした雰囲気を出したくて、家には扉を付けただけ。あとは煙突も。
お家はレンガで出来ていて、そのレンガは1つ1つ表情を変えつつ手で彫りを入れてあります。
後ろには、remashikoの文字。
この活動は、Kadomiとしてではなく、内藤圭美個人で行っておりますので、名前の刻印も使用しておらず、手彫りで名前も入れています。

素材は silver  925 23kメッキをかけてゴールド色にしてあります。

メッキをかけに持って行った際に、「中に何が入るの?石?」と訊かれ、工場の方に見せようとこのカケラを持って行きました。
「へぇ~。陶器が入るんだ…」と、びっくりされていました。そして、プロジェクトの話を伝えた所、「そういうブロジェクトに、自分の仕事が関われる事がうれしいよ」と。
そういう形の、「繋がる」がある事を、知りました。
今までもお願いしていた工場ですが、ますます大切におつきあいして行こうと思いました。

リビルド益子

【カケラについて】

私たちが活動で使用しているカケラは全て、御提供頂いた作家・窯元のものを用いております。

 

また、カケラのみの提供は行っておりません。

 

 

お問合わせはこちらから